正しいホイール選びは自動車長持ちへの第一歩!(2)~ホイールあれこれ~
街中を走っていると、明らかに不釣り合いなホイールを装着し、果たして大丈夫なのかな?と心配になることがあります。ホイールやタイヤは、人間に例えれば、足元のオシャレと同じものです。つまり、その人たちにとってはオシャレの一つだと考えられますが、安全が確保できないとしたらどうでしょうか。
ここでは、ホイールのあれこれをチェックするとともに、「結局何が一番良いのか?」を検証していくことにしましょう。
オシャレは足元から?!ホイールのインチUP!
タイヤ、ホイールを見ていると、よくインチアップ、ツライチという言葉を耳にします。これらは内容的には似ている部分もありますが、実際には意味合いが違ってきますので確認しておきましょう。
(1)インチアップ
インチアップとは、タイヤの外径を変更せずに、リム径だけを大きくするというものです。外径は変更してしまうと、フェンダーなどへの干渉の原因となり、取り付け不可能なこともあります。そこで、外径はそのままにして、ホイールサイズだけアップするという手法です。
リム径が変わるということは、それだけタイヤのゴム部分が薄くなります。見た目がシャープな印象になり、ハンドル性能のレスポンスは向上するといわれていますが、乗り心地がゴツゴツした印象を受けるかもしれません。
また、インチアップ分だけホイールの容量が多くなり、あまりこだわりすぎると、燃費悪化の原因になることがあります。
軽自動車でもインチアップ!14inch⇒15inch
純正14インチだとタイヤの扁平率が大きい
(2)ツライチ
ツライチとは、フェンダーとタイヤ、そしてホイールを横から見たとき、一直線上に並んでいるタイヤのことです。リム幅(タイヤの太さ)をギリギリ一杯まで伸ばすことによって一体感、スポーティーな見た目を演出できます。
しかし、リム幅を伸ばしすぎると、車検に通らないばかりか、フェンダーに干渉するようのものを装備していると、重大な事故や故障の原因になるので注意が必要です。インチアップと似ている部分もありますが、リム幅を変更することが多いため、厳密な意味合いは違ってきます。
ショックアブソーバーやサスペンションの変更が必要になることもあり、思っているよりも予算がかかる場合があります。
インチアップ、ツライチ共に、見た目の改善が一番の目的ですが、あまり力を入れすぎてしまうと、自動車の乗り心地や安全性を損なう可能性があるので注意が必要です。
大きくはみ出ない程度のツライチに近い状態
基本的に、オフセット(インセット、アウトセット、ゼロセット)が許容範囲内に収まらない場合、取り付けは不可能と考えましょう。ホイールと自動車本体のハブの位置を無理矢理合わせて取り付けることはできたとしても、安全性の保障ができません。
しかし、どうしてもそのデザインのホイールを使用したい!という人は、ホイールの加工業者さんを訪ねてみるのも一つの選択肢です。場合によっては加工ができなかったり、思い通りのオフセットにならなかったりすることもあります。
実際に加工を依頼するのであれば、そのホイールで大丈夫なのかどうかを聞いてみるようにしましょう。
社外品の取り付けやツライチに用いられることがあるハブリングやスペーサー。これらのパーツは必要なものとはいえども、間違えた使い方をしてしまった場合、事故の原因につながることがあります。正しい使い方はもちろんのこと、ちゃんとした品物を使用し、プロの指示に従うことが大切です。
(1)ハブリング
社外ホイールをしっかりと中央で固定するためのパーツです。ハブのど真ん中にホイールが装着されないと、中央で確実な固定ができず、走行時の振動(シミーとも言います)を生み出してしまう原因になります。
社外ホイールは、その汎用性を高めるため、センターハブと合わさる部分が大きめに作られていることが多いです。センターハブの余った部分を埋めるために、このハブリングが使用されます。ホイールとハブに合わせたハブリングを使うことで、タイヤを確実に中央へ取り付けることができるのです。
ただし、ハブリングはホイールごとに用意する必要があり、そのサイズはかなり厳密なものです。ホイールを変更する時には、ハブリングも交換する、あるいは除外しなければなりません。
(2)スペーサー
主に、ツライチにする際に使用されるパーツです。ホイールとハブの間に設置することで、タイヤを本来の位置よりも外に押し出すことができます。さまざまな厚みのタイプがありますが、フェンダー部分よりも外に出ないものを選択するようにしましょう。
ただし、スペーサーは個人の判断で勝手には用いらないことをお勧めします。タイヤを本来よりも外側に設置するということは、ハブボルト(ボルトをねじ込む棒)の強度の問題が出てくるからです。
どのくらいならセーフでアウトなのかは、車種やスペーサーによっても異なりますので、必ず専門家の指示を仰ぎましょう。
①:スペーサー無しの状態
②-1:スペーサー5mm装着の状態
②-1:スペーサー5mm装着を横から
③:スペーサーの発展?ワイドトレッド
こうなってくると、最後はどれが一番いいの?という話になります。もちろん、サイズもセンターハブもピッタリな純正が自動車には一番良いです。最近ではスチールだけでなく、アルミホイールを装着している自動車も多くなってきています。
では、社外品がダメなのか?というと、そういうことではありません。社外品には、純正品にはないような見た目の良いデザインも多く、それを求めている人たちが多いのも事実です。
要は、ちゃんとその自動車に合っているのかどうか?これをしっかりとチェックする必要があるということです。これは、素人ではわからない部分も多く、専門家の指示を仰ぐことになるでしょう。
20インチ、純正は18インチなので2インチUP!
純正でも17インチの大口径ホイール
どんなにかっこいいホイールでも、自分の自動車に「安全かつ確実に」取り付けられなければ意味がありません。自動車を少しでも長く、安全に乗りたいと考えるのであれば、最後は「見た目」よりもサイズや安全が保障される「確実さ」を選択するのが一番なのです。
パーツやメタル資源として再利用し国内外に販売!
車解体の資格を持つ廃車.comの工場と直取引だから高く買取れる。
すでに払った31,600円の自動車税も返ってくる。
(4月に廃車/1,600cc普通自動車)