「俺のクルマ3ナンバーなんだよねー。」
「え!このサイズで5ナンバーなの?!」
「1ナンバーだから車検は年に1回か、、、」
その呼び方はなんだ!!!?
私が自動車部に所属し、恥ずかしくて聞こうにも聞けなかったことが
「ナンバープレート」
についてです。
あ!申し遅れました。
トラック大好きの自動車部やまもとです!
少しでも多くの方に、クルマに興味を持っていただけるように頑張りますのでお付き合い頂ければ幸いです。
今回はナンバープレートについて詳しくわかりやすく解説していきます。
参考でためになる、余談を挟むこともありますのでお見逃しなく!
1ナンバーだから車検は年に1回
ナンバープレートには大変重要な役割があります。
(その1)
車両が正式に登録されていることを示している。
(その2)
登録時に保安基準に適合していることを示している。
そのためクルマを買えば、もれなくナンバープレートが付いてくるわけではないんです!
ナンバープレートから車両を特定するため、ナンバープレートはそれぞれ世界に一組しかないんです。
ナンバープレートにはいろんな色があるのをご存知でしょうか?
全部で、4種類あります。
普通車のナンバー、白地に緑色文字
① 普通自動車の自家用車
白地に緑色の文字が特徴です。
よく見かけるナンバープレートですね。
営業車のナンバー、緑地に白色文字
② 普通自動車の営業車
緑をベースに白文字が特徴です。
タクシーやトラックなどの運賃をもらう営業車に付いてます!
軽自動車のナンバー、黄色地に黒色文字
③ 軽自動車の自家用車
黄色をベースに黒文字が特徴です。
このナンバープレートもよく見かけますよね!
軽の営業車のナンバー、黒地に黄色文字
④ 軽自動車の営業車
黒地に黄色の文字が特徴です。
クロッキーなんて名前で呼ばれたりしています。
どうして、ナンバープレートの色分けをするのだろう?
と、いう疑問を抱いたことはありませんか?
クルマのサイズや排気量なんて車検証を見ればわかるし・・・?
実は、この色分けが役に立つ場面がありました。高速道路を、ご利用になったことはありますか?今となってはETCが主流となり、すいすいとインターチェンジを通過することが出来ます。
しかし、かつてはインターチェンジのレーンに係の人が在中し、その人にお金を渡し通過していました。その際に、係の人が料金の違う普通自動車と軽自動車を一目で見分けるために色分けされたといわれています。また営業車は、保険料の面で自家用車とは差があるため色分けされています。
街中を走っているクルマを眺めていると、あのクルマ軽自動車のはずなのにナンバープレートが白色だな、、、なんでだろう?
と、不思議に思ったことはありませんか?
実はあれ、白ナンバーじゃないんです!
記念ナンバーと呼ばれるものなんです。
エブリィワゴン(軽自動車)に白いナンバー
記念ナンバーの右上角にはロゴがプリントされる
記念ナンバーとは、オリンピックやラグビーワールドカップの開催を記念し発行されたナンバープレートになります。
では、白ナンバーと記念ナンバーの見分け方はあるのでしょうか?あるんです! ムムム!!それは2つ!
1つ目、ナンバープレート右上に記念ナンバーを示すロゴがあるかないか。
2つ目、ナンバープレートを固定してあるねじに封印が付いているか付いていないか。
ん?封印??
続いては「封印」のお話をしましょう。
「ナンバープレートにフレームを付けようかなー。あれ?なんだこれ?」
そう!これが封印と呼ばれるものです!
普通自動車のリアのナンバープレートについています。
これが封印!
ナンバープレートの封印(赤丸部分:拡大)
しかし、軽自動車のリアナンバープレートにはついてないんです。
なぜ、軽自動車には封印が無いのでしょうか?
これには大きな役割が、理由となっているんです。
軽自動車はナンバープレートの封印が無い!
少し難しい話になりますがお付き合いください、、、
普通自動車は法律により財産(動財)扱いとなります。
変わって軽自動車は所有物扱いになります。
普通自動車は土地と同じく財産になるんです!
のため名義変更などの際、特別機関を通す必要があるためあえて封印を取り付けてあるのです!
当然、その封印をこじ開けると復元は不可能ですし、法律によって罰せられるためご注意を。
ここからはナンバープレートについてもっともっと詳しく見ていきますよ!
ナンバープレートにはいろんなことが書かれていますよね?
地名やひらがな、小さい数字や大きい数字。それぞれにちゃんと役割があるんです。
分類番号や連指定番号とは?
紫の丸→地名:使用の本拠地
赤の丸→分類番号:次の話で詳しく!!
青の丸→事業用の判別文字:
橙の丸→一連指定番号:
いよいよ、私も気になっていた話題になります!
下の図における赤の丸について詳しくお話していきます。
1ナンバーなどの呼び方は、ナンバープレートの地域の文字の横の数字のことを指しています。
赤い丸印が、分類番号を示します
この、赤い文字に囲まれた部分の数字を指してますよ!
下記の画像だと、「100」なので、分類番号の一番左の数字は「1」です。
分類番号「100」なので、普通貨物自動車
この数字は「分類番号」と呼ばれており、1桁から3桁の数字が表示されます。
分類番号の一番左の数字でその車両の使用用途・大きさなどを判別することが出来ます。
ちなみに「小型自動車」の定義は、「大きさが長さ4.70m以下、幅1.70m以下、高さ2.00m以下、総排気量が2000cc以下」の車両です。
小型自動車より大きいサイズの車両を「普通自動車」と言います。
分類番号の一番左の数字が「1」
「普通貨物自動車」
普通自動車の大きさで貨物の運搬を使用用途とする車両が該当します。トントントントンヒノノニトンなどのトラックなどがこの部類になります。これが噂の1ナンバー!
分類番号の一番左の数字が「2」
「普通乗合自動車」
普通自動車の大きさで人の運搬を使用用途とし、乗車定員が11名以上の車両が該当します。ジャンボタクシーや、マイクロバスなどがこの部類になります。
分類番号の一番左の数字が「3」
「普通乗用自動車」
普通自動車の大きさで人の運搬を使用用途とし、乗車定員が10名以下の車両が該当します。トヨタのクラウンやプリウスなどがこの部類になります。
分類番号の一番左の数字が「4」「6」
「小型貨物自動車」
小型自動車の大きさで貨物の運搬を使用用途する車両が該当します。
トヨタのタウンエース、マツダのボンゴなどがこの部類になります。
分類番号の一番左の数字が「5」「7」
「小型乗用自動車」
小型自動車の大きさで人の運搬を使用用途とする車両が該当します。
ホンダのフィットやトヨタのアクアなどがこの部類になります。
分類番号の一番左の数字が「8」
「特種用途自動車」
キャンピングカーやパトカー、消防車など使用用途が特殊な車両が該当します。
分類番号の一番左の数字が「9」
「大型特殊自動車」
使用用途が特殊かつ大きさが大型にあたる車両が該当します。
除雪車などがこの部類になります。
分類番号の一番左の数字が「0」
「建設車両」
上記の大型特殊自動車のうち建設機械に該当するものは0ナンバーとなります。
0ナンバーなんてあるんですね!
次は青の丸のひらがなについてお話します。
事業用判別文字(青い丸印部分)
かつて私は、あの“ひらがな”はランダムに割り振られていると思っていました。
ちゃんと役割があるんですよ!
「 あ い う え か き く け こ を 」は、“事業用”に使用されます。
「2.ナンバープレートの色」で述べたような②④のナンバープレートを付けている車両に使われます。
運送業許可を得た、業務用自動車にしか「あいうえかきくけこを」は割振りされません。
営業用自動車専用の文字ということです。
したがいナンバープレートの色は、緑の地色に、白い文字。軽自動車なら、黒い地色に、黄色の文字となります。
「 さ す せ そ た ち つ て と な に ぬ ね の は ひ ふ ほ ま み む め も や ゆ ら り る ろ 」は、“自家用車”に使用されます。
「2.ナンバープレートの色」で述べたような①③のナンバープレートを付けている車両に使われます。
したがいナンバープレートの色は、白の地色に、緑の文字。軽自動車なら、黄色い地色に、黒色の文字となります。
「 れ わ 」は、“レンタカー”に使用されます。
街中でこの2文字のナンバープレートを付けた車両を見かけたら、「あれは、レンタカーだな!」と友だちに言ってみてください!
少し鼻高々かもしれません。(笑)
「よ」は、“駐留米軍車両”に使用されます。
駐留米軍が使用する車両にも、ナンバープレートは必要です。このような車両には「よ」が割り振られています。また、ひらがなの代わりにアルファベットを使用することもあります。
皆さんお気づきになりましたか?
「 お し へ ん 」の4文字が使われてないんです!!
なぜでしょう?
皆さんも、予想をたてながら続きを読んでみてください。
「おしへん」が使用されない理由の一番目は、「お」:「を」と同じ発音であるからです。
また目視した際に「あ」と形が似ているため使われていません。
「発音が同じなため使われない」という理由は、とても重要です。
例えば、皆さんも一度は警察24時などのテレビ番組にて警察が口頭でナンバー照会を行うシーンを見たことがありませんか?
緊急事態の最中、無線で「お」と言われても「お?を?どっちだ?」ってなりますよね?
所有者の特定などのためにナンバープレートは欠かせません。
読み間違いや、見間違いを防ぐために同じ発音似た形の文字は避けられています。
「し」:縁起の悪い言葉を連想させてしまうため使用されていません。
「へ」:「屁」を連想させ不潔なイメージがあるため避けられています。
少し意外ではありませんか?おならが理由で使われなくなったんですね!
「ん」:ナンバープレートを読む際に発音しづらいため使われていません。
「お」で述べたように発音という観点は重要視されています。
コツコツ貯めたお金で買ったマイカー。
ナンバープレートの数字だって特別なものにしたい!
好きな数字にしたい!
という方も大勢います。黄の丸の一連指定番号についてお話します。
一連指定番号(黄色い丸印部分)
ナンバープレートには“希望ナンバー”というものがあります。
一連指定番号を、自分の好きな数字にすることが出来ます。
ただし、人気の高い数字などは抽選となります。
全国一律で抽選対象ナンバーは決まっています。
対象番号は、「1」「7」「8」「88」「333」「555」「777」「888」「1111」「2020」「3333」「5555」「7777」「8888」
人気が高い、ラッキー番号のプレート
また、地域によって人気の高いナンバーも抽選対象となります。
例えば、紫の丸の使用の本拠地が「富士山」となっているナンバープレートは、富士山の標高にちなんで「3776」が抽選対象となっています。
おもしろいですよね!
皆さんもクルマだけでなくナンバープレートも自分だけの特別仕様にしてみてはいかがですか? あ、自分でナンバープレートを偽装するのはだめですからね!!
気になるけど、ちゃんと調べたことがなかったナンバープレートについてお話させていただきました。
あの板一枚にもちゃんとした大切な役割がありたくさんの秘密がありました。
まだまだクルマには、たくさんの秘密や面白いことがあります!
今回のコラムを通して、街中でナンバープレートを気にしてみるようになったり、
「クルマって面白いかも」
と、興味を持っていただけたらうれしいです。
(執筆:広島大学体育会自動車部 山本陸)