ミャンマー視察レポート 第一弾
◇ 2012年9月2日~6日に訪問
◇ 多数の企業や団体を訪問したが、弊社に関連するのは、
個々の会談内容は省略いたしますが、概要及び、中古車、中古パーツ関連につきまして、内容を統合致しまして、報告致します。
2011年3月末頃、軍事政権から連邦議会に政権が移転し、軍出身のティンセインがミャンマー大統領に就任。11月にはアウンサンスーチー率いるNLDが野党としてですが政党登録を果たした。昨年に起こった日本のオートオークションにおける、マーク?、ハイラックサーフ等の異常な高騰を招く要因でもあった。現在ミャンマーには各国の投資ファンドが訪れており、2012年11月頃の投資法の成立を待っている状態であるが内容が二転三転しているし、ミャンマー人口における電力の供給率が26%程度という電力事情もあり不安定要素も多い状況。ただ、世界の工場と呼ばれた中国が、中国向け商品以外は中国国内で生産をしない方向に向かいつつある事や、中国国内における工場の上下水問題が解決出来ずにいる状況、労働力不足、賃金の上昇などの要因にて不安要素が高い事が挙げられる。しかし100%ミャンマー資本、外国資本が入った企業への小売業を認めていない等の事情もあり、中古車販売には現地法人との信頼関係が不可欠となる。2015年にはティンセイン政権は交代する見込みである事や、アジアハイウェイ構想(ミャオリン・メサオ・ダウェ等を結ぶ)もあり、今後に期待される所である。
参考:2015年に、中国・タイの労働人口がピークを迎える
参考:近隣諸国の月収。ミャンマー100$。BKK450-500$。中国400$。インドネシア250$。ベトナム100-250$
2011年、軍の資金源として資産価値の高かった中古車を約5万台輸入した。おそらく軍関係の資産を民主化後も維持する目的であったと思われる。ところが、2012年7月より、2007年製(H19年式)以降の自動車に対して、外貨預金の残高が100$あれば一人に1台のフリーパーミット(権利書?)が発行されることなり、中古車価格は30%~50%以上下落した。また、タクシー等の商用車を除くパーミット発給が1ヶ月に1000台と規制されている事もあり、ナンバー取得までは数ヶ月必要となっている模様。従い港で登録待ちの車輌は相場下落により赤字覚悟の販売も強いられる事になりうる。この3ヶ月で5000台のタクシーが増えたと言われている。輸入の関税は1350?までは港着き価格で5000ドルに対して加算するか、車種事に区分された独自の価格票での車輌代金に対して165%前後(メーカーによってバラバラ)な税率が設定されている模様。
具体的には、タクシーで人気のトヨタプロボックス、20~30万日本AA市場価格の、ミャンマーにおける税込み価格は100万円程度。昨年のJZX110マーク?祭りの時にはミャンマーにおける税込み価格は2000万円!だったのが、現在は150万円あたりのようです。(※2012年9月)
2007年以前の車輌に関しては、1996年~2006年製の車輌に関しては1995年以前の車の登録を抹消すればスリップパーミット(権利書?)が発給される。そのような事情から、古い車のナンバー権利取引市況も活発な模様。おおよそ80万円程度でその古い車輌の権利が売り買いされているようで、ハンタワディ(Hanthawady)中古車市場(政府認定中古車販売地域)では、日本からの新規の輸入中古車だけでは無く、権利販売用の古い車輌も多数見られた。
ただ、ヤンゴン市内における他の中古車販売店には、日本のオートオークションがネット回線でつながれており、ライブ応札や指値応札が実施されています。一台3万円程度の成約手数料を取り、ミャンマー人顧客にAA画像を見せて指値をさせている模様。実際にミャンマー人は、AAの評価点制度を知っており、高い評価点の車が好んで指値されている模様で、この事態により中古車展示在庫は不良在庫となっており、JETROにも売掛金未回収の相談が多数あるとの事。今後におけるミャンマー向けのAA価格の相場は、ミャンマー人が欲しいと思った車だけが、AA価格で飛ぶ事となり、以前のような高騰は無いと思われる。
中古部品市場には、以前同様タイからの陸路(ミャオリン=メサオ)による流通が多いが、ダイレクトにヤンゴン港に輸入する場合、これまでは企業の輸出金額に応じて輸入可能な金額が定められていたのが撤廃されて、自由に輸入可能になったので、中国・台湾からの日本メーカーブランドロゴ入りの新品フェイク品が多数流入している。2007年以後の車輌が一気に増えたので、今後の中古部品ニーズも高年式化してゆくものと見られる一方で、プリウス・インサイトのようなハイブリット車を修理可能な整備工場がほとんど無いのと修理代金が高額になる等の事情もあり、2007年アップの需要は高いが、すぐに年式が切り替わる事も無いと思われる。弊社取引先である中古部品商も、今までのビジネススタイルから変わって行く事を繰り返し述べており、新旧取り混ぜて中古部品の供給をする必要がある。ただし、ダイレクトにヤンゴン港への輸入が解禁になるのは、早くても11月頃の見込みであるが、不安定な政治状況にて確定では無い。(※結局2013年8月でも、一部を除いて未解禁)
弊社取引先である中古部品商の業態だけでは無く、デベロッパーとしてヤンゴン市内にオフィスビルを3棟建てて、現在1棟建築中、2棟が設計開発完了段階と、不動産開発事業に乗り出しておりヤンゴンの熱気を感じさせる事である。
【ハンタワディ(Hanthawady)中古車市場の様子】人気が高いのはトヨタ・日産・ホンダの順。
【取引先社長の息子】
【新築のオフィスビル】
【スリップパーミット用の古い車】
【とにかく、渋滞がひどい】
【日本から輸入された車】
急激な、ポンコツ車入れ替え計画によって多くの中古車が街角を走る事になったので、街中は駐車スペース不足。
トヨタのロゴが見える、ラジエター部品。
中国のコピー品らしい。粗悪なもので、故障するのも早い。
【中古車販売店(日本車ばかり)】
シュエダゴン・パゴダ (Shwedagon Pagoda)
天気が悪いのが残念。雨季にあたるらしい。
以上
※在ミャンマー業者からのヒアリングで文章を作成しましたので、法関連に関して真偽は未確認です
パーツやメタル資源として再利用し国内外に販売!
車解体の資格を持つ廃車.comの工場と直取引だから高く買取れる。
すでに払った31,600円の自動車税も返ってくる。
(4月に廃車/1,600cc普通自動車)