中古車を買いに行こう!(1)~車選びの際に注意しておきたいこと~
中古車とは、オーナーが使用して売却した車両を再整備して販売している車のことを指します。日本の中古車は質が良く、新車と比べると値段も安いのが特徴です。需要はとても高く、場合によってはディーラーが再販売することもあります。
しかし、中古車を選ぶには注意点があるのですが、意外と見落としていたり勘違いしていたりすることもあります。ここでは、勘違いしてしまいがちな中古車に関するコラムをご紹介していきましょう。
状態によって一物一価の中古車
中古車販売店の車両を見ていると、「○○万円」といった表示が良くあります。あの表示は、一体何が○○万円なのでしょうか。お店にもよりますが、ほとんどは「本体価格のみ」であり、総額ではありません。そんなの当り前では?と思った方は購入時に注意が必要です。
ここでいう総額とは、さまざまな他の費用をすべて含めた値段のことで、近年では本体価格よりも高く設定しているところも多いです。たとえば、本体が5万円と表示されている車両でも、場合によっては車検整備費用を始め、登録諸費用、消費税に、自動車税、自動車重量税、自動車リサイクル料金に納車費用等々まで含めると30万円以上になってしまうこともあります。
インターネットで検索をかけていると、総額がはっきりと表示されているので安心できます。しかし、お店へ直接行った場合は、最終的にどのくらいになるのかをしっかりと確認しておきましょう。
特に、車検切れの車は、車検を通さないと我々は公道を走ることができません。車検を通し、さまざまな税金を支払い、場合によっては意味の分からないマージンを支払わなければならないこともあります。総額がいくら!ではなく、何がどのように費用が掛かっているのかをしっかりとチェックするようにしましょう。
修復歴有りと表示をして、その内容を説明してくれるお店があります。しかし、新車では到底手の出ない車両や、中古車相場よりも激安で販売しているような場合は要注意です。修復歴のある車は、ボディ全体が見えないところでゆがんでいることが多く、いくら見た目が良くても、長持ちしなかったり車台のバランスを示すアライメントが狂ったりしていて、タイヤーの編摩耗を引き起こしたりと、何かと不具合を起こしたりすることがあります。従いどこの修復履歴があるのかをしっかりと確認して購買する必要があります。
また、修復歴がなくても安心はできません。たとえば、左後方をぶつけてドアを破損してしまったとしましょう。一見、修復歴有りということになりそうですが、左後ろのドアのみを交換できたとしたら、修復歴は無しという事になります。この場合は中古車業界で言う所の事故歴にあたり、事故でドア交換履歴有りと言う事です。もっとも、ドア交換だけで済まずに、センターピラーと呼ばれる部分のスポット溶接打ち直し等の跡がある場合には修復履歴有りとなります。
修復歴が有る車… 定義としては、業界団体である社団法人日本自動車査定協会が、修復の歴判断基準を定めています。それ以外は修繕修復は、事故歴有りと言う表現になります。修復歴とする場合は、溶接でしっかりと止まっているような骨組みやフレームの、“ラジエータコアサポート”“クロスメンバー(フロント・リア)”“サイドメンバー(フロント・リア)”“インサイドパネル”“ ピラー(フロント・センター・リヤ)”“ルーフ”“ センターフロアパネル”“ リヤフロア”等々を修理している場合です。直している箇所によっても違いますが、場合によっては購入を検討しなおす必要があるので気をつけましょう。
修復履歴となる骨格
フロント周りのフレーム(サイドメンバー等)
俗にいう「メーター戻し」と呼ばれていますが、走行距離のカウントをするメーターがアナログになっている車両に多いです。メーター戻しとは、走行距離を示すメーターを巻き戻して、状態が良いものとして売ってしまうという悪質な行為になります。一時期TVなどで取り上げられたのでご存知の方も多いでしょう。
もちろん違法販売ですし、発覚した場合には業者に対して公正取引委員会からしかるべき処置が取られます。そして、そのような車の特徴として、整備記録が残っていないというものがありました。整備記録とは、自動車にどのような整備を行ったのかを記録しておくノートのことで、ほとんどの場合は残っているはずです。しかし、これが何かしらの事情で残っていないこともあります。しかし、それがそのままメーター戻しに繋がるかどうかは別問題です。
確かに、整備記録はメーター戻しをする業者にとって、大変都合の悪いものです。12ヶ月、24ヶ月の点検記録簿には、その時の走行距離を書き込みます。つまり、これでは距離の調整ができないため、処分をすることがあったのだそうです。
その名残り(?)なのか、整備記録がない=メーター戻しという疑いをかけられることになってしまったようです。しかし、それは大きな間違いになります。個人の修理業者に整備をお願いすると、車についている記録簿に対して整備記録を残さない業者も多いです。また、紙一枚で管理していることもあり、紛失も珍しくありません。
あまりに年式と走行距離のバランスがおかしいような場合は、お店の人に詳しく聞いてみると良いでしょう。特に、年式が古いのに1年間に5000km以下の計算になる、走行距離が少なすぎる車の場合は注意が必要です。しかし近年は、新車以外の場合は車検時に車検証に走行距離表示値を記載する事が義務化されたので、ヘンだなと感じたら、購買する前に車検証の備考欄を見せてもらいましょう。
車検証の備考欄には、走行距離が表示される
車両を所有していたオーナーさんが完全なる喫煙者であっても、場合によっては禁煙車として販売されていることもあります。これは、臭いや車内の見た目の問題であり、実際にはちょっとだけ吸ったことがある車両でも、禁煙車として販売されていることもありますので注意が必要です。
これは、禁煙車の方が一般的に売却時の査定額が高くなるためで、査定額の高い車は買う時にも当然高くなってしまいます。タバコがどうしてもダメな人は、車を見に行った時に灰皿を開けて使用状況をチェックしたり、臭いがしないかどうかを調べたりするのを忘れないようにしましょう。
決して詐欺ではないのですが、ちょっとしたことをあいまいにして、質の良い商品として販売している中古車販売店もあります。変なものをつかまされないようにするためにも、購入の際には十分に吟味をして購入するようにしましょう。
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