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極東ロシア:ウラジオストク訪問記(その1)

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極東ロシア:ウラジオストク訪問記(その1)

今回の海外訪問レポートは、ロシア連邦 (Российская Федерация)の極東に位置する、ウラジオストク(Владивосто́к)です。筆者、多少緊張しての訪問となります。その理由として、初訪問となる国であると同時に、キリル文字(Кириллица)を使用しているエリアなので案内標識等がまったく読めないと言う二つの難題を抱えていたからです。

ウラジオストクの位置、北海道の札幌とほぼ同緯度である

ウラジオストクの位置、北海道の札幌とほぼ同緯度である

今回は、成田国際空港から15時頃の出発で、2時間40分程のフライトタイムを経て、ウラジオストク国際空港(Международный аэропорт "Владивосток": Vladivostok International Airport)に到着したのは、現地時刻の18時半頃。日本との時差は+1時間なので、東京は17時半頃となります。S7航空というロシアの民間航空会社を利用しました。渡航の事前に在日ロシア領事館にて査証を取得していますし道中の滞在スケジュールや滞在ホテル名を記したバウチャー(voucher)を準備してあるので、イミグレーション(Immigration Control)での入国審査も大丈夫なハズです。ロシアに渡航する際にはバウチャーは必須です。ロシア人用ラインと外国人用ライン(Foreign Passport)に分かれて並んでいるが、どうも空いている方に行けと係員に急かされるので、割合と空いているラインに整列するとそこに、Passport Controlの文字が記載あるではありませんか!と、キリル文字だけの表示では無い事に、少し安堵した心持で係員にパスポートを差出しまして、滞在日数と滞在ホテル名を聞かれただけの簡単な質問で無事にロシア入国を致しました。

カラフルなシベリア航空(S7航空)のA320機

カラフルなシベリア航空(S7航空)のA320機

キリル文字と英語の二重表記

キリル文字と英語の二重表記

時間的か?閑散としたターンテーブル

時間的か?閑散としたターンテーブル

空港内、到着口付近の様子

空港内、到着口付近の様子

成田から週に3便しかフライトが無いからか、機内はフルフライト状態であったのに空港内は、夕方着だからか閑散とした雰囲気です。とりあえず現地通貨であるルーブル(рубль:RUB)に換金しようと両替所に行くと、本日の業務は終了したと言うではありませんか。日本円とアメリカドルにクレジットカードしか持っていない為、換金出来ないと非常に困ります。筆者がウラジオストクを訪問したのは2015年5月で、2014年6月からの原油価格暴落によってロシアルーブルも悲惨な暴落をした後でしたので外貨を準備する為にも、米ドルの換金は喜ばれると思ったのですが、社会主義労働体系で定時終わりなのでしょうかなどと考えてしまいました。ちなみにルーブル暴落直前の2014年6月のレートは、1ルーブルが2.966円でしたが、2015年2月には1.834円まで下がりました。筆者が訪問した2015年5月は2.386円と少し戻しましたが3円から4円辺りを前後していた2008年のリーマン前を考えるとかなり安い通貨になっていると言えます。訪問団のロシア人通訳さんにお願いしても仕方が無いと言うので、多少のレートが悪いとしてもホテルでの換金を期待して移動する事にしました。

ウラジオストク国際空港のターミナル建物

ウラジオストク国際空港のターミナル建物

右ハンドルの日本から輸入された中古車

右ハンドルの日本から輸入された中古車

空港の到着口付近には、空港のオフィシャルタクシーのカウンターがありまして1500ルーブル(4,000円)程度で市内のホテルまで移動出来るようですが、今回は訪問団の貸切バスをチャーターしましたので、それで市内まで移動となります。自動車専用道路にも見える一般道を時速100km程度で走り1時間程の移動です。道中車内から道路事情を観察しながら乗車していました。郊外の幹線道路では信号も少なくてロータリー式の交差点や高速のジャンクションのような合流路で形成されています。道路も埃っぽく雨上がりの移動だったのでスリップしないか心配しながら乗車していました。そして日本メーカーの車が多い。その日本車も良く見ると、右ハンドルの車も、左ハンドルの車が混在しています。見た感じでは、走っている乗用車の80~90%が日系メーカーの車で、その内の90%以上が右ハンドルの様です。しかし右ハンドルの車が走っているのは右側車線。そうです、ロシアの自動車通行帯は日本の左側通行と違い“右側通行”の国なのです。もうご存知の方も多いと思いますが、ウラジオストクは日本からの中古車輸入一大拠点なのです。
そもそも日本がバブル期の80年代後半に好調な新車自動車販売台数の躍進と共に良質な中古車が安価に流通した事に由来していて、2005年に自動車リサイクル法施行のタイミングで同時に改正された、道路運送車両法の輸出抹消登録制度が運用される前まで盛んになっていた船員や旅行者の“携帯輸出”に端を発します。携帯輸出とは別名“お土産輸出”とも言われていまして、ロシア人が日本出国時に、30万円以下の品物を1人あたり3点(3台)まで携行品とし簡易な通関手続きで、おみやげ品として輸出が出来る制度でした。盗難品で無い事を証明する為に領収書があればOKと言う程度のお手軽さです。最初は木材や、蟹や鮭などの海産物を運んだ貨物船の船員が、秋田、新潟、富山、福井等の港付近で安価な中古車を持ち帰り転売してお小遣い稼ぎから始まったと言われていますが真相は不明です。90年代後半から2000年初頭のあたりにはロシア人船員を目当てに日本海沿いの港町には街道沿いに安価や中古車を並べるお店が乱立していました。もちろんお小遣い稼ぎの船員さん達は、本業を中古車販売ビジネスに転業して行きました。1人3台までなので協力してくれる船員の名前を買取りして、一度の来日で6台~12台程度の中古車を携行輸出していました。
これらは簡易通関なので貿易統計に記録される事なく実施されていたのです。改正道路運送車両法の、輸出抹消登録(法第15条の2)、輸出の届出(法第16条第5項)制度が実施された2005年以降の、ロシア向け中古車輸出台数は2008年に約56万台をピークとし、リーマンショックで2009年に5.3万台まで激減しましたが徐々に増えて行きました。その増加傾向にある間にも、ロシア側の関税引き上げ等や廃車税等の行政的な障壁があったにも係らず、ルーブル暴落の余波をモロに受けて減少した2014年でも約12.8万台もあります。
今回のウラジオストク訪問は、ルーブル暴落後でも続く日本から輸出される中古車輸入の販売状況や、その中古車販売のその後に需要が発生する“自動車中古部品市場”を視察する事なのです。
余談ですが視察時に借りたマイクロバスも日本からの輸入中古車で右ハンドル車でした。右ハンドルで右側通行だと、幹線道路での合流等による鈍角の右折だと左後方の視野確認は非常に困難だと思うのですが、ドライバーさんは慣れた感じでスイスイ飛ばして行きました。夕方に到着した便なので初日は移動のみとなり、宿泊ホテルに直行です。韓国系企業のホテルに宿泊したのですが、ホテルでの両替も出来ないと言われてショックでしたがホテル内での食事は部屋付に出来ますしクレジットカードでの支払いも出来ますので、ホテルのレストランで今回のウラジオストク訪問団の結団式を執り行いました。

ホテルからの夜の風景

ホテルからの夜の風景

金角湾に架かる「黄金橋」の柱が見える朝の風景

金角湾に架かる「黄金橋」の柱が見える朝の風景

宿泊したのは、HYUNDAI HOTEL(ヒュンダイホテル)いわゆる現代自動車とかと同じ韓国系企業グループのホテルなので、ホテル内はハングル文字で書かれた案内も数多く見られました。確かに街角を走っている車の内、圧倒的に日本車が多いですが、バス・バン・トラック等々の商用車は韓国車が多いように感じました。

新車と思わしき、渡航当時現行型のアルファード

新車と思わしき、渡航当時現行型のアルファード

乗用車は日本ブランド車。バスは韓国ブランド車。

乗用車は日本ブランド車。バスは韓国ブランド車。

韓国ブランド車(起亜)の小型トラック

韓国ブランド車(起亜)の小型トラック

視察団のバスも、右ハンドルで右側通行。

視察団のバスも、右ハンドルで右側通行。

ちなみにロシア連邦全土の国土は世界中の居住域の8分の1を占める広大な国です。ウラジオストクは、首都のモスクワからは、9,000Km以上も東に離れている極東ですが、人口は約60万人と、日本で言うと船橋市の約62万人や鹿児島市の約60万人と同レベルですので、筆者の居住している岐阜市の約41万人に比べると、とても大きな町です。また極寒のロシアですが、真冬でもウラジオストク港を有する湾内が凍結する事がない不凍港でありロシア海軍の太平洋艦隊の港基地がある軍港を有しています。

宿泊したホテル近辺の港風景

宿泊したホテル近辺の港風景

様々なメーカーの車が並ぶ、ホテルの駐車場

様々なメーカーの車が並ぶ、ホテルの駐車場

市内を散歩する女性と犬

市内を散歩する女性と犬

陽気なウラジオストクっ子達。

陽気なウラジオストクっ子達。

旧ソビエト連邦時代の車、ジグリ(Zhiguli)

旧ソビエト連邦時代の車、ジグリ(Zhiguli)

ウラジオストク市内、坂が多い

ウラジオストク市内、坂が多い

VAZトラック(Volzhsky Avtomobilny Zavod)

VAZトラック(Volzhsky Avtomobilny Zavod)

歩道と建物基礎部分で、坂の傾斜が分かるだろうか?

歩道と建物基礎部分で、坂の傾斜が分かるだろうか?

市内を散策すると、筆者のカメラを見てポーズを決める陽気な小学生さん達を初めとして、割合と話しかけられる事が多くて、割と親しみが沸きます。問題は、丘に街があるので坂道が多く散策すると足腰に負担が多いことでしょうか。運動不足気味の筆者にはツライ状況でした。

次回(その2)は、ウラジオストクの自動車中古部品についてです。乞うご期待!

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