「車のメンテナンス? 車検やディーラーの点検で十分でしょ」
「部品とか機械はよくわからないし、面倒だよ」
そんなあなたにこそ読んで欲しいのが、この記事です。
例えば、車を持っている人は毎回、「うう、今年は車検いくらだろう」と悩んでいると思います。
その負担が少しでも軽くなれば、嬉しいですよね。
自分でメンテナンスができると、大きな故障が予防できるようになります。
その結果、例えば車検費用が安くなったり、節約できる可能性も高くなるんです。
メンテナンスというと、とても難しい印象があると思います。
自分でボンネットを開けて整備することだけがメンテナンスではありません。
故障しそうな場所がないかチェックすることも、故障・事故の予防になる立派なメンテナンスです。
だからぜひ、難しく考えずに読んでみてください。
車は決して安い買い物ではないですし、できることなら長く乗りたいですよね。
自分でちょっとしたメンテナンスをすることで、安心、安全に、長く車に乗ることができます。
この記事では、初心者の方でもできる、車のメンテナンスについて紹介していきます!
車の各部のチェック方法や注意するポイントなども書いてあります。
1回やれば「なんだ、自分にもできるじゃん!」となるはず。
それでは、レッツゴー!
「エンジンオイルって、点検が必要なの?」
こんなふうに考える方も少なくないと思います。
でも、エンジンオイルをみくびっては大怪我のもと。
車を人間にたとえるならば、エンジンは車にとって心臓です。
心臓は血液が流れなければ機能しませんが、エンジンにとっても同じことが言えます。
エンジンオイルがエンジン内部を流れることによって、初めてエンジンが機能します。
適量のエンジンオイルを良い状態で保っていないと、人間と同じで健康状態を損なってしまい、エンジントラブルの原因になってしまいます。
それではまず、エンジンオイルについての基礎知識を紹介します。
エンジンオイルの缶
粘度やグレードの記載がある
エンジンオイルは、車を使えば使うほど劣化していくもの。
空気に触れると酸化・劣化しますが、オイルパンに溜まっているだけでも徐々に劣化していきます。
エンジンオイルの役割は、減摩、冷却、洗浄、緩衝、密封、防錆です。
エンジン周辺の金属の間に膜を作って動きをスムーズにしたり、エンジンの高熱を吸収してピストンなどの部品が溶けるのを防ぐ役目も果たしているんです!
ただ、どんどん劣化していくので注意が必要なんです。
燃焼時に発生するスラッジ(=ホコリや汚れ)、カーボンなどの燃えカスの混入、エンジンの熱などが原因で、エンジンオイルの酸化が進み、性能が低下していきます。
性能が低下したエンジンオイルをそのまま使用していると、車のパワーダウン、燃費の悪化にもつながります。
わずかなパワーダウンや燃費悪化では気づきにくいのが、やっかいなところ。
明らかなパワーダウンや燃費悪化を感じた時には、すでにエンジンが手遅れの状態に…という場合がほとんどです。マフラーから煙が出たり、エンジンが焼き付くと、修理が高額になってしまいます。
「わかったけど、じゃあ、どんなタイミングでエンジンオイルを交換すればいいの…?」
エンジンオイルは「走行距離」と「使用時間」によって交換の時期が決まります。
<ガソリン>
普通車 15,000キロ、または1年の走行
ターボ車 5,000キロ、または6ヶ月の走行
軽自動車 5,000キロ、または6ヶ月の走行
<ディーゼル>
普通車 10,000キロ、または1年の走行
ターボ車 10,000キロ、または1年の走行
整備工場やディーラーでエンジンオイル交換をすると、エンジンルーム、またはスピードメーターのサイドかドアヒンジ周辺に、次回のエンジンエオル交換時期を示したシールを貼ってもらえます。それを目安に管理してください。
ただ、高速道路をよく走る、悪路をよく走る、走行距離が長い、など使用環境が激しい場合は、目安よりも早い交換が必要です。
また、点検は自分でやることが大事ですが、エンジンオイルを交換するとなると、かなりの技術が必要になるのも事実。整備工場やディーラーなどのプロに頼むことをオススメします。
オイル交換目安のシールの事例
交換目安となる前回の記録も記載
「交換の目安がわかれば点検は必要ないのでは?・・・・」
と思った方もいるのではないでしょうか。
しかしエンジンオイルは、この他にも減ってしまう現象があります。
・エンジン接合部に挟まっているオイルシールの劣化による、外部へのオイル漏れ。
・ピストンリングや燃焼室の摩耗によりエンジンオイルが燃焼室に侵入し、燃料と一緒に燃えてしまうオイル上がり。
・バルブシールの劣化からオイルが漏れ、燃焼室に侵入するオイル下がり。
エンジンオイルが減り、エンジンがオーバーヒートすると、エンジン乗せ換えとなってしまいます。
そうなると高額な修理代がかかってしまいます。
このような事態を避けるためにも、こまめなエンジンオイルチェックが必要です。
もし、エンジンオイルの減りが異常な場合は、整備工場やディーラーへ相談することをオススメします。
エンジンオイルをチェックするタイミングは、給油時や遠出前などでいいと思います。
「エンジンオイルは消耗品」という事をわかっていただけたでしょうか。
定時的にオイルチェックをし、エンジンオイルの管理をすることが、車を長持ちさせる秘訣です。
「自分で点検なんてできるかなぁ‥‥」
と心配になる方もいるかと思います。
当然ですよね。
だって、自分でボンネットを開けたり、エンジンルームを覗きこむことなんて、ほとんどないと言っていいでしょう。
でも、いくつかのポイントを押さえれば、初めての方でも点検はできるんです。
① 平坦な場所に停車しエンジンOFFにします。
【ポイント】
オイルパンにオイルが戻ってきてからでないと、正しい計測ができません。そのため、エンジン停止後、1~2分お待ちください。必ず平坦な場所で行ってください。傾いた場所では正しい計測ができません。
② ボンネットを開け、オイルレベルゲージを見つけてください。
【ポイント】
オイルレベルゲージの先端は黄色になっています。注意していただきたいのが、ミッションのオイルレベルゲージもあるということ。
根元がエンジンから来ているものがエンジンのゲージですので、しっかり確認をして下さい。
オイルレベルゲージ
エンジンの根元
③ オイルレベルゲージを引き抜きます。
ゲージに付いたオイルを拭き取り、もう一度最後までしっかり差し込みます。
【ポイント】
拭き取りは、ウエスやキッチンペーパーなどでかまいません。
オイルゲージを拭き取る
【ポイント】
オイルレベルゲージを差し込む際に、ウエスの糸くず、キッチンペーパーの紙くずが付いていないか確認して下さい。
オイルパンに入ってしまうと、オイルラインのつまりの原因になります。
また、ゲージをしっかり差し込まないと、正確な測定ができません。
最後まで差し込んであるか、目視でしっかり確認してください。
もう一度しっかり奥まで差し込みます
④ オイルレベルゲージを引き抜き、オイルレベルをチェックします。
オイルゲージの目盛り
オイルゲージには穴が2つ空いており、上側がMAX、下側がMINを意味しています。
MAXを超えているとオイルの入れすぎ。
MINを下回っているとオイル不足。
オイルが付いているところが、オイルレベルになります。
下の写真のように、オイルレベルがMAXとMINの間なら問題ありません。
オイルレベルの確認
【ポイント】
エンジンオイルがMINより少ないと、エンジンが焼きついてしまいます。
しかしエンジンオイルは、多ければいいわけではありません。
多すぎてMAXを超えて走行していると、エンジンが不調になるケースもあります。
オイルレベルがMAXとMINの間が適正なレベルということです。
⑤ オイルレベルゲージをしっかり差し込み、ボンネットを閉めて終了です。
【ポイント】
オイルレベルゲージがしっかり差し込んであるか目視してください。
※エンジンオイルの注ぎ足しについて
エンジンオイルの注ぎ足しはオススメしません。
理由は、エンジンエオイルの性能が正しく発揮できなくなるためです。
エンジンオイルがMINまで減った場合は、エンジンオイルの「交換」をしましょう。
その方が密封力も上がり、オイルの減りも防げて、エンジンオイルの本来の性能を発揮できます。
エンジンオイルは、エンジンを守り、エンジンのパワーを引き出す優れもの。
自分の車に合ったエンジンオイルを選ぶ時のポイントは3つあります。
・ベースオイル
・品質規格
・粘度
エンジンオイルは、価格が高いオイルや省燃費オイルがいいわけではありません。
自分の車やライフスタイル、生活環境に合ったオイル選ぶことが重要です。
まずは、ベースオイルについて説明します。
≪ベースオイルの種類について≫
・化学合成油
石油から取り出された成分を人為的に分解合成して、成分や分子量を一定に整えたオイル。
性能が高いため高価。
スポーツ走行や車を大切に乗りたい方にオススメです。
・部分合成油
化学合成油と鉱物油の間のオイル、と考えると分かりやすいと思います。
経済性と性能を合わせもち、高速道路をよく使う人におススメです。
・鉱物油
最も一般的なオイルで、一般的な走行には問題なく使用できます。
≪エンジンオイルの品質規格について≫
API規格
<ガソリンエンジンオイルグレード>
Sはガソリンを示し、右のアルファベットはグレードを示しています。
ガソリンエンジンオイルグレードの見方
SAより始まり、B・C・Dとアルファベット順にグレードが高くなり、SMが現行の最高グレードとなります。
<ディーゼルエンジンオイルグレード>
Cはディーゼルエンジンを示し、右のアルファベットはグレードを示しています。
CF-4の4は4サイクルを示しています。
ディーゼルエンジンオイルグレードの見方
CAより始まり、B・C・Dとアルファベット順にグレードが高くなり、CFが現行の最高グレードとなります。
≪オイルの粘度について≫
オイルの粘度はSAE規格によって定められています。
粘度には、低粘度と高粘度があります。
低粘度は低温時の粘度で、数字が小さいほど低温時でも柔らかいオイルです。
高粘度は高温時の粘度で、数字が大きいほど高温時でも硬い粘度を保つオイルです。
「粘度が高いほどエンジン保護性が良くて音が静か」
「粘度が低いほどエンジン始動性や燃費がいい」
と考えてください。
オイル粘度の見方
車輛タイプの適切なオイル粘度は、
ハイブリットカー
0W-20
コンパクトカー
0W-20
ミニバン
0W-20~5W-50
軽自動車
0W-20~5W-30
スポーツカー
5W-40~15W-50
輸入車 5W-40~10W-40
を、目安にすると良いでしょう。
タイヤは乗車員の安全に直結する、非常に重要な部品です。
車自体の重さ、運転者や積荷を支えながら、走る/曲がる/止まるなどの動作をコントロールしています。
そのタイヤを購入する際、皆さんは何を基準にしているでしょうか。
「価格」「効き具合」「耐久性」「見た目」、あるいはタイヤショップの店員のアドバイスに従って購入している方もいるでしょう。
現在ではタイヤの種類が非常に豊富で、国産メーカーや、海外メーカー、最近では安さを武器にしたアジアのタイヤメーカーなどが、日本にも進出してきています。
さらに最近では、ネットオークションで中古タイヤを購入することもできます。
これだけ選択肢が多いと、タイヤを選ぶだけでも一苦労ですよね。
そんなタイヤですが、点検・メンテナンスをすることで、重大な事故やトラブルを未然に防ぐことができます。
ここからは、タイヤのメンテナンスについて紹介していきます。
「タイヤの空気圧が低い状態で高速走行していたらバーストし、ハンドルがとられて制御不能になり、追突した」
「溝のないタイヤだったため、雨の日に(制動距離が伸びて)信号待ちの車に追突した」
タイヤが原因の事故は、重大事故につながります。
タイヤの空気圧が低い状態で高速走行していると、タイヤが波をうって変形する
「スタンディングウェーブ現象」がおきてしまい、バーストします。
タイヤがバーストすると、ハンドルが暴れて制御が困難になります。
最悪の場合、他の車を巻き込んだ大事故に…。
適正な空気圧が入っているかなど、タイヤも点検が大事になります。
しっかりしたタイヤは、濡れた路面で十分な性能が発揮されます。
しかし一方、溝のないタイヤは、濡れた路面では極端に性能が低下するので、とても危険です。
本来はタイヤの溝を水が通って排水されていくのですが、溝が浅いタイヤは排水性が悪く、水がタイヤと路面の間に入り込んでしまい、スリップや制動距離が伸びる原因になります。
濡れた路面では、いつもと同じようにはいきません。
雨が降れば視界が悪くなり、前方確認が遅れ急ブレーキ!! あわや事故に…。
タイヤは、走る/曲がる/止まるの基本操作をコントロールし、自分や乗車する家族の命に係わる重要なパーツです。
このような事故が起きないよう、日頃からタイヤの状態を把握することが大事です。
・タイヤに溝はあるのか
・サイドウォールにヒビ割れがないか
・空気圧は適正か
・タイヤに異物が刺さっていないか
・製造年週はいつなのか。
このような視点でチェックして、タイヤの状態を確認しておくことが重要です。
また、タイヤの傷は、最初は小さくても、走るうちに大きくなる特徴があります。小さな傷は忘れずにチェックして覚えておいて、定期的に傷が大きくなっていないか、確認しましょう。
タイヤのチェックは手がかからず、目視によって確認できるものばかりです。
① タイヤの溝チェック
タイヤ溝の確認
新品タイヤの溝は8ミリ程度です。
タイヤの性能が落ちはじめるのが、残り3~4ミリあたりから。
濡れた路面でのブレーキング、グリップの力などが落ちはじめます。
そして、タイヤの使用限度は残り1.6ミリです。
スリップサインが見えて平らになると、車検も通らなくなります。
そのまま走っていると、法令違反になってしまいますので、絶対にやめましょう。
スリップサイン
タイヤ残存溝の測定
② ヒビ割れ、キズ、貫通物のチェック
タイヤは劣化が進むとクラックというヒビが入り、バーストの原因になります。
ただ、ヒビが入ったから即交換というわけでなく、ヒビ割れの程度次第です。
タイヤサイドウォールのヒビ割れ
タイヤトレッド面のクラック
心配な方はタイヤショップに相談しましょう
③ 製造年週のチェック
タイヤの規格は世界共通で、どのメーカーが作ったタイヤでも、製造年週のセリアル刻印が付いています。
このセリアルは他の記号と違い、刻印なので凹んでいます。
タイヤのサイドウォール(側面)に、4桁から3桁で刻印してあります。
タイヤの製造年周(1417)
1417で、14週・2017年となる
JDN1417だと、2017年4月第2週に製造となります。
【製造年週の見方】
4桁の数字の上二桁が、その年から始まる「第1週」を「01」、「第2週」を「02」として数え、12月の最終周が最後となります。
4桁の下2桁が西暦の下二桁の数字を示しており、「2017年」を「17」、「2016」を「16」としています。
タイヤの製造年周(2614)
2614で、26週・14年となる
JMN2614だと、2014年6月第5週に製造したことになります。
周年セリアル記号の前に記載あるアルファベットは、生産された工場やメーカーを区分しています。
製造から4~5年過ぎているタイヤは、いくら溝があっても性能低下が著しく、使用はオススメできません。
④ 空気圧のチェック
タイヤの空気圧は、車によって違います。
自分の車の空気圧がわからない方は、運転席側のBピラーに貼ってありますので確認下さい。
Bピラーとは、運転席の右後ろの柱のことです。
また、空気圧の過剰な充填は、タイヤのグリップ力が低下します。
タイヤ空気圧を示したシール
赤丸が設定された空気圧です。
この場合は、240kpa(2.4kg/㎠ )が、適正なタイヤ空気圧となります。
空気圧をチェックする場合は、ガソリンスタンドがおススメです。
持ち運びができる便利な充填器が備えてあり、測定と充填の両方が可能です。
またこの時に、ナットの緩みはないかなど、車載工具に入っているレンチで一緒に確認することをオススメします。
タイヤ選びで重要なのは、何を重視するのかという点です。
外観はみんな同じように見えますが、燃費重視、乗り心地重視、価格重視、静粛性重視、耐久性重視、安定性重視、高速走行重視… じつにさまざまな特性をもったタイヤが販売されています。
この中から自分の車、ライフスタイル、生活環境、価格から考え選ぶことが大切です。
タイヤの種類が決まれば、次は自分の車に合ったサイズを探します。
サイズの見方ですが、サイドウォールに数字とアルファベットで刻印されています。
付いていたサイズと同じサイズのタイヤしか取り付けできないので、注意してください。
【タイヤサイズの見方】
タイヤサイズの記号
①タイヤ幅(㎜)
②扁平率
③ラジアル構造
④リム径(インチ)
⑤ロードインデックス
⑥速度記号
トラックや軽トラックのように、「荷物を積むこと」を想定された車のタイヤには、強度を高めたプライスタイヤが使われます。
プライスタイヤサイズの記号
①タイヤ幅(㎜)
②ラジアル構造
③リム径(インチ)
④タイヤの強度(プライレーティング)
ここからは、雨の日に活躍するワイパーについてお話します。
ワイパー(取外した状態)
運転をする方なら、こんな経験があるのではないでしょうか。
ワイパーが、フロントガラスの雨水をキレイに拭き取れない…。
「ダダダダ‥」 などと不快な音をだすワイパーに、ついイライラ…。
ワイパーゴムが雨水を上手く拭き取れず、前がよく見えないため、追突事故寸前でヒヤリ。
このような症状は、ワイパーゴムの劣化による切れや硬化が原因です。
いざというときワイパーが正常に動いてくれるように、日頃からの点検が大事になってきます。
ワイパーブレードやワイパーゴムの交換時期・交換方法は意外と知られていません。
ただ、誰でもカンタンにできますので、紹介したいと思います。
ワイパーゴムは、常に紫外線や雨風にさらされています。
その結果、ゴムの劣化から油分を失い、硬化し、ひび割れや切れの原因になります。
ワイパーゴムが切れたり劣化した状態で使用していると、
・金具部分がガラスに触れてしまう
・砂などを上手く除去できない
などのトラブルが起こり、フロントガラスを傷つけてしまうことになります。
このような傷は、太陽の光や夜中の対向車のヘッドライトの光などで目立ちます。
傷の場所によっては、運転の妨げになることもあります。
ちなみに、フロントガラスの交換には3~5万円の費用がかかります。
車によっては、もっとかかる場合があります。
ぜひ、出かける前のちょっとした時間などに、フロントガラスに傷がないか、点検してみてください。
ワイパーブレードは、2年に1回の車検時に交換することが多いと思います。
ワイパーゴムの寿命は1年と言われています。
車検の次の年に不具合などが見つかった場合は、自分で交換をすることをオススメいたします。
ワイパーブレードは、ホームセンターやカー用品店で購入でき、相場は2,000円~5,000円ほど。
また、ゴムのみの交換も可能で、ゴムの相場は1,000円~2,000円ほどです。
購入する際は、長さの違い、取り付け金具の違いなどがあるので、車の年式や車名・型式など車検証に記載のデーターをメモするか、車に付いていたワイヤーブレードをお店に持ち込み、確認しながら購入しましょう。
ワイパーブレードの交換は、じつはとても簡単です。
安く済ませたいのなら、ワイパーゴムのみの交換をおススメします。
ワイパーゴム交換も比較的簡単ですが、ブレードよりは時間がかかります
ワイパー各部の名称
水を拭き取る部分を「ワイパーゴム」。
ワイパーゴムをガラスに密着させ、形を保つ中骨の「バーテブラ」。
ワイパーゴムとバーテブラを固定している「ワイパーブレード」。
ワイパーブレードを車台とつないで押し付ける「ワイパーアーム」などのパーツに分かれています。
≪ワイパーブレードの交換≫
ワイパーアームをしっかり立たせ、戻ってこない事を確認してください。
ストッパーを押し込みながら、ワイパーブレードを手前にスライドさせながらワイパーブレードを取り外します。
ワイパーアームをしっかり立たせる
ワイパーのストッパー部分
ストッパーを押えながらスライドさせる
ブレードをスライドさせて取外す
引っかかっているアームを外す
取り外しができましたら、購入してきた新しいブレードを、逆の手順で取り付けます。
ワイパーブレードのはめ込み
≪ワイパーゴムの交換≫
ワイパーゴムの交換も、ワイパーブレードを取外した方が作業しやすいので、一度取り外します。
まず、古いワイパーゴムを引き抜いて、取り外します
ワイパーゴムを引き抜く
次に、バーテブラという金属の棒を、新しいワイパーゴムに差し替える。
古いワイパーゴムからバーテブラを引き抜き、新しいワイパーゴムに引き抜いたバーテブラを差し込む。
バーテブラ(金属の板)
バーテブラを差し込んだ様子
次に、ワイパーゴムのロック穴に金具のツメを差し込む。
ロック穴にバーテブラを差し込む
ロック穴に固定されているかを確認すること
最後にワイパーアームとワイパーブレードに取りつけて、作業完了です!
取り付け後は、隙間がないかなどのチェック、動作確認をしてください。
ここでは、これまで紹介してきたもの以外のメンテナンスを紹介します。
洗車もメンテナンスのひとつです。
じつは洗車をしていると、気づけることがたくさんあるんです!
タイヤの空気圧の低下、ホイールのナットのゆるみ、自分が気づいていなかったキズやサビ、エンジンオイルの漏れなど、大事なポイントに気づくことができます。
また、洗車をすることで車体のキズやサビを防ぐことができますし、何よりも車への愛着が湧いて、自分の気持ちも晴れやかにしてくれます。
洗車頻度:1ヶ月に1回
(費用)
自分での洗車:0円(水道代は別)
洗車場:200~1,000円
洗車機:200~2,500円
洗車機は手抜き? いいえ、洗車機をかけた後は、水滴を拭き取りしないとダメです。
水滴がレンズとなって、強い日差しの場合は塗装が痛んでしまいます。
仕上げの拭き取りを実施することで、車の状態を確認できます。
エアコンを付けた時、変なニオイがしたことはありませんか?
ニオイの原因のひとつが、エアコンフィルターの汚れです。
汚れたエアコンフィルター
新品でキレイなエアコンフィルター
エアコンの風は、エアコンフィルターを通して車内に入ってきます。
そのため、エアコンフィルターにカビが生えていたり、汚れて雑菌がついていたりすると、車内にそのニオイが充満してしまうのです。
ちなみに、ディーラーでは1年に1回の交換を推奨していることが多いです。
自分で交換する場合は、まずエアコンフィルターの購入をします。
カー用品店の店員に車検証を見せて、自分の車に合うエアコンフィルターを探してもらうのが確実です。
最近ではAmazonなどネットショップでも購入できますが、愛車の年式や型式違う車種のエアコンフィルターを購入しないように気を付けてください。
エアコンフィルターの交換は、難しくはありません。
ただ、車種によってはプラスチックの内装部品などを外す必要があり、クリップを外すクリップリムーバーなど、何種類かの工具が必要になってきます。
クリップリムーバー
エアコンフィルターの場所や取り外し方は、車種によって違います。
自分の車のエアコンフィルターの場所を確認する際は、車検証入れに入っている説明書を確認してください。
車両の取扱説明書で確認
フィルターがある場所の例
グローボックスの奥にあった
説明書を読めば、思ったより簡単に交換ができます!
気持ちのよい車内環境を整えて、ぜひ快適なカーライフを過ごしてください。
フロントガラスが汚れた時に活躍するのが、ウインドウォッシャー液です。
雨の日だけではなく、晴れで融けた雪道などでは前走車が跳ね上げる泥水などでも汚れますよね。
そんな汚れを流してワイパーで拭き取るためのウォッシャー液は、モーターの力を利用して一気に噴出させています。
ウオッシャータンク
タンクについている、モーター
日頃、モーターの点検をしていても、症状は出にくいので急にモーターが動かなくなることが多いです。
こればかりは、壊れてから交換するしかありません。
しかしウインドウォッシャー液は、無くなる前に残量が点検できます。
汚れた窓をキレイにしたい時に、「ウォッシャー液が出ない!」なんてことにならないように!
市販のウォッシャー液
注意していただきたいのは、違う種類のウォッシャー液を混ぜないこと。
種類の違うウォッシャー液を入れると、詰まりの原因になることがあります。
また撥水タイプのウォッシャー液と、油膜除去タイプのウォッシャー液と混ぜると、相反する効果の場合があるので要注意です。
もし、どうしても違う種類を使う場合は、使い切ってからの使用をオススメします。
ちなみにウォッシャー液は、ホームセンターやカー用品店で購入できます。
希釈タイプと原液タイプがあるので、容器のラベルをご確認ください。
寒冷地でのウォッシャー液凍結を防ぐために、冬季使用時の濃度が違うので使用方法を確認してください。
【ウォッシャー液の補充方法】
ボンネットを開け、下の写真のマークのふたを見つける。
ウオッシャータンクのフタ
目盛りを見て「FULL」までウォッシャー液を入れる。
補充が終わったら、ボンネットを閉めて、ウォッシャー液がしっかり出るか確認してください。
このメンテナンスも、じつはとてもカンタンです。
バッテリー交換と、ブレーキフルードオイルの確認についてお話いたします。
バッテリーは、車に付いている電装品すべてに電気を供給しています。
例えばエンジンを始動する時も、バッテリーの電気を使います。
意外と知られていないのは、バッテリーにも寿命があるということ。
使用環境にもよりますが、平均2~3年ほど。
こんな症状がでたら、バッテリー交換のサインです。
・ワイパーの動きが鈍い
・パワーウインドの開閉が遅い
・3年以上使っている
・ヘッドライトが暗い
・エンジン回転によってヘッドライトが明るくなったり暗くなったりする
・バッテリー本体に異常がある (端子から粉を吹いている・膨らんでいる・液が減っている)
【バッテリーの交換方法】
ボンネットを開けて、バッテリーを確認します。
一部の外車や、ハイブリットカーやスポーツカーは、室内のフロアーやトランクにバッテリーが搭載されいますが、大半のお車は、ボンネットを開けたエンジンルーム内にあります。
エンジンルーム内のバッテリー
バッテリーのプラス端子側は赤色。
マイナス端子は黒色で表しています。
エンジンを停止させ、マイナス端子から取り外します。
ショートしないようにマイナス側のケーブルを横にずらした後に、プラス端子を外します。
その後で、バッテリーの固定金具を外します。
バッテリーのプラス端子とマイナス端子を、工具等で接触させないように注意!
マイナス端子から外します
マイナス端子を外した後、プラス端子を外します
両方の端子を外した後に固定金具を外します
バッテリー取外し完了
新しいバッテリーを、最初に付いていたバッテリーと同じ向きに置く。
バッテリー端子の向きと、プラスマイナスの向きに注意しましょう。
その後、バッテリーを取外した時と逆の手順で作業をする。
意外に簡単なバッテリーの交換
ライトの消し忘れや、長期放置で電気を放電してしまうと、バッテリー上がりという状態になってしまいます。
バッテリー上がりになると、エンジンの始動もできなくなります。
そうなった場合は、JAFなどのカーレスキューか、行きつけの整備工場に救助依頼することをオススメいたします。
最近では、任意保険の付帯サービスでバッテリートラブル時の救援サービスが無料な場合もあるので、ご自身の加入保険を確認しておくと良いでしょう。
乗用車のフットブレーキには、油圧式が採用されています。
油圧式が採用されている理由は、
「密封された液体に圧力を加えると、すべての点に同じ圧力が伝えられる」
という「パスカルの原理」が働くからです。
パスカルの原理によって、4輪すべてのブレーキに同じ力が伝わります。
ブレーキフルードのタンク位置
ブレーキフルードのタンク
本来フルードオイルは密閉されているため、液漏れなどがないかぎり減ることはありません。
しかし、ブレーキパッドが減ると、ブレーキピストンが動き、動いた分リザーブタンクのブレーキフルードが減ります。
このフルードの量や減りによって、ブレーキパッドがどんな状態なのか知ることができます。
フルードが「MIN」のラインまで減っていると、ブレーキパッドが相当減っていることが予想されます。
また、ブレーキフルードは経年劣化します。
微量ずつですが水分を吸いこむ性質なため、4年に1度くらいの頻度で交換が望ましいです。
ブレーキフルード
MAXとMINの目盛りの間が適正
ブレーキを踏んだ時にペダルに伝わる感触がふわふわするとか、ブレーキフルードの色が黒っぽく変色するなどしたら交換をしましょう。
自動車を減速、停車させる大事な部品ですので、この症状が確認できたらすぐに整備工場やディーラーに交換してもらうことをオススメします。
ブレーキフルードの色を確認
ブレーキフルードの継ぎ足しは、品質の違うブレーキフルードが混ざる事になるのでやってはいけません。
またブレーキフルード交換時には、エア抜きと呼ばれる作業が必須になりますので、プロの整備士に任せるのが無難です。
最近の車は、どんどん頑丈で壊れにくくなっているのは事実です。
それでもやはり、故障したり、壊れたりします。
そうなると当然、修理費用がかかったり、車の寿命が短くなったり、最悪の場合は車に乗れなくなってしまいます。
車にはつねに「故障」というリスクがつきまといます。
車が故障して、楽しい思い出が苦い思い出になってしまっては辛いですよね。
そのようなことを起こさないためにも、日頃から点検・メンテナンスを心掛けたいですね。
車の故障やトラブルを防ぐには、普段の点検やメンテナンスに勝るものはありません。
また、近年は車齢(新車登録から一時抹消登録にするまでの間)が伸びています。
1990年代は車齢が7年~10年でした。最近の車齢は10年~15年ほど。
安い/古い中古車を購入する人が増えていることも、要因のひとつでしょう。
中年式・低年式などの古い車ならば、なおさら点検やメンテナンスが大事です。
愛車を乗り換える・買い替えるのは、どんなタイミングでしょうか?
1つは愛車の走行距離が大台を超えそうとか、車検の時期が来たとかの基準点を越えそうになった時。
2つは、最近はやりのエコカーに乗り換える補助金があるから。
3つめは、事故を起こしたとか、故障したとか、愛車の不具合が出てきた時。
普段のメンテナンスを怠っていたために、大切な愛車の寿命を縮めてしまう…
車をただの道具と思って汚く雑に扱うのではなく、家族の一員、仕事の相棒というふうに車に愛着をもち、愛をもって楽しいカーライフを送ってください。
この記事が、その一助になればとても嬉しいです。