タイヤの基礎知識(1)~性能と交換時期について~
自動車を所持していく上で、外見上も、安全面でも大切になってくるパーツ、それがタイヤです。タイヤは道路と接地している唯一のパーツで、人間の体にたとえると、靴と同じものだといわれています。
タイヤはさまざまなサイズとタイプがありますが、それぞれにどのような特徴や性能があるのでしょうか。また、交換時期やチェックポイントなど、さまざまな角度からチェックしていきましょう。
タイヤのサイズは、車両ごとに定められており、それ以外のサイズを装着すると車検に通らなくなってしまったり、故障の原因になったりします。サイズが分からない場合、車の説明書を見るか、運転席のドア周辺にシールが貼られていることが多いので、チェックしてください。
タイヤのサイズ表示方法はさまざまですが、ここでは乗用車に装着されるタイヤで、ごく一般的なものをチェックしていきます。たとえば、以下のようなサイズが書いてある場合、どのような意味があるのでしょうか。
タイヤサイズの表記 215/55R16 93V
例)215/55/R16 93V
(1)215はタイヤの横幅
タイヤの横幅は、車に装着しているときに、正面から見たときの横の幅を言います。これは、大変重要な要素のひとつで、正面から見たときボディからタイヤが出っ張ってしまうと、違法改造の扱いとされてしまいます。つまり、車検は通らなくなってしまうので注意が必要です。
(2)55は扁平率(へんぺいりつ)
扁平率とは、タイヤの横幅に対して、断面部分の高さ(ゴム部分)で割り、100を乗じた値です。この数字が大きければ大きいほど、横からタイヤを見たとき、ゴム部分が大きく見えます。
一般的に、扁平率が低いとゴム部分が少なく、スタイリッシュに見えるのが特徴です。しかし、ゴムが少ない分、接地面の衝撃を受けやすくて乗り心地が悪くなるデメリットもあります。
(3)Rはラジアル構造という意味
ラジアル構造とは、現在のほとんどの乗用車に採用されているタイヤの構造です。トラックやバスにはバイアス構造と呼ばれるものが採用されていることがあります。
(4)16はリム径
リム径とは、ホイール部分のはまる、タイヤの中央部分のことを言います。サイズは「インチ」です。サイズが合わなければ、タイヤを装着することができません。
(5)93はロードインデックスの値
ロードインデックスの値は、一本のタイヤがどのくらいの重さを支えられるのか?を表しています。私たちが普段あまり気にする必要はありませんが、あまりに小さな値のものを大きな車に付けてしまうと、タイヤ損傷の原因になるので注意しましょう。詳しくはタイヤの販売店で聞いて確認してください。
93だと、1本で650キロの重さを支えることができます。
(6)Vはタイヤの可能な走行速度の上限
記号はLから始まり、Yまでが一般的なタイヤに書かれていますが、Lで120km/hが上限なので、一般道を普通に走行する分には問題ありません。しかし、高速道路をいつ走るか分からないことを考えると、それなりの速度に耐えられるタイプを選択した方が無難です。
Vだと240Km/hまでの最高速度で走行可能です。(規定条件下における数値)
何気なく書かれているタイヤのサイズですが、細かく見ると、こんなに性能が分かるようになっているのですね!
タイヤを販売しているお店へ行くと、さまざまなメーカー、大きさのタイヤが販売されています。基本的には、大きなタイヤになるほど、あるいは性能が高いとされるタイヤほど値段は高くなります。
では、値段が安かったら安全面で不安が残るのか?というと、そういうことではありません。雨の日のグリップ性能や制動力などに差が出ることはありますが、ドライバーが意識をして運転をすれば大丈夫です。しかし、いいタイヤだからと過信しすぎて、激しい運転をするのも良くありません。
安全運転を心がけつつ、さらに性能のよいタイヤをつけていれば、さらに安心感が増すという考え方がいいでしょう。
タイヤの交換時期は、私たちでもある程度チェックをすることが可能です。タイヤの接地面には溝がついており、その溝が少なくなってきたら交換のサインになります。目安は残り3ミリを切ったらと言われていますが、どのようにしてチェックをすればいいのでしょうか。
タイヤにはインジケーターと呼ばれるものが付いています。側面に三角マークなどで表示されていて、その部分は普通の溝よりも浅くなっている(ゴムが出っ張っている)のが特徴です。このインジケーターが目でハッキリと見えるようになってきたら交換しましょうというサインになります。
さらに、接地面と同じ露出状態になってしまったとき(溝の残りが1.6ミリ以下)には大変危険です。車検に通らないだけではなく、通常の制動力を失ってしまう原因にも繋がります。インジケーターは常にチェックし、溝の残りが少なくなってきたら、早めに交換するようにしましょう。
では、溝が残っていればいいのかというと、そういうわけではありません。タイヤはゴム製品なので、時間と共に劣化してヒビ割れを起こすことがあります。ヒビ割れが多くなってきたタイヤは、バーストする恐れがありますので、溝が残っていても早めの交換をお勧めします。
その他、タイヤの外見が普段と違っていたり、異物が刺さっていたりする場合にも当然注意が必要です。不安な場合はプロの整備士やタイヤ屋さんで見てもらうようにするといいでしょう。
タイヤは、お店で車種名と年式を申告すると、的確なサイズのタイヤを選んでもらっている人が多いでしょう。あるいは、車検で一緒に交換している人も多く見られます。お店でお願いすれば、理想のアイテムが出てくることは間違いありませんが、基本的な知識がある人は自分で自由に選ぶことも可能です。
また、安全のためにも定期的にタイヤはチェックを入れ、空気圧を適正に保ちつつ、バーストを起こさないよう気をつけましょう。
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車解体の資格を持つ廃車.comの工場と直取引だから高く買取れる。
すでに払った31,600円の自動車税も返ってくる。
(4月に廃車/1,600cc普通自動車)